ミシン売り場にいると、12月頃から入園グッズを作るためのミシンを探しに来られる若いママさん方が増え始めます。
それなりに欲しいミシンがわかっている方ならいいけど、「ミシンは欲しいけど、どれを選んでいいのかわからない」という方も多いのです。
そうなると、30種類以上のミシンが並ぶ売り場で困って立ち尽くすしかない。
安いミシンはすぐに壊れるんじゃない?とか
ミシンは高ければいいってもんじゃない、とか
壊れたり動かなかったりしたらどうするの?とか
ミシンっていくらぐらいのものを買ったらいいの?とか
ミシンを頻繁に使わない方にとって、ミシン選びには不安がつきもの。
以下、ミシン選びに困っていたお客さんに店員の私がお伝えしていたミシン選びのコツを書いていきたいと思います。
ミシン選びのポイント
目次
ミシン屋がミシンをお客さんにお薦めする場合、気にかけているのは以下の3点です。
- 機能
- 値段
- デザインやメーカー
私の経験上、ミシンを選びに来た方で「どれを買ったらいいのかわからない」という方の場合、予算を決めていない方が多いです。
なぜかといえば、そもそもミシンがいくらするのかわからないから。
安いミシンじゃ壊れるかも。
でも高いミシンなんて買えない。
そもそもミシンっていくらするの?
わー、どのミシンがいいのかわからない!
ここで困ってしまうのです。
だってミシンの種類が多すぎるんだもの。誰だって迷うはず。
なので、私はまず「機能」の提案からしていきます。順番は以下のとおりです。
お客さんの「作りたい物」に合わせて必要な機能が揃っているミシンを選ぶ
↓
ミシンを使う頻度にあわせて金額を設定(あまり使わない人は低価格で十分)
↓
初心者さんはブラザーかシンガーが使いやすいので、使いやすそうなメーカー・デザインのミシンを提案する
↓
気に入ったデザインのミシンをお客さんが自分の好みで選ぶ
だいたいこんな感じで選ぶとそんなに迷わずに選べます。
ミシン選びに迷ったらミシンの機能から探す
機能から探すといっても、今は多機能型家庭用ミシンが出回っています。
ミシンに慣れていない方は説明を読んでいても何がなんだかわからなくなってしまいますよね。
ミシンを購入する方の図式は以下のとおりです
ミシンを買いたい=ミシンが必要=何かを作らなければいけない
この「何かを作る→アナタがミシンで作りたい物」に注目しましょう。
何を作りたいかによって必要な機能は違います。必要な機能のあるミシンを選んでいけばいいのです。
ミシンで作りたい物とはだいたいこんな感じではないでしょうか
- こどもの入園入学グッズを作りたいだけ
- せっかくだからミシンを勉強して「こども服」を作ってみたい/普段使いのバッグや布雑貨を作ってみたい
- 刺繍機能で名前やアップリケを縫い付けてみたい
- 本格的に洋裁もしくはハンドメイド作品を制作したい
以下、細かく解説していきます。
1.こどもの入園入学グッズを作りたいだけの場合
ミシンを購入したら、こどもの入園入学グッズを作る・雑巾をたまに縫うだけ、という場合は多機能のミシンは必要ありません。
直線とジグザグがついていて、バッグや雑巾を縫うのに耐えられるミシンを選びましょう。
ここで普段ミシンを使わない方が初めてミシンを買うときに陥りやすい考え方は以下のとおりです
長く使うから高いものがいいだろう
他にも何か作りたくなるかもしれないから良いミシンを買っておこう
よく考えてください。
「いつか使おう」と思いながら奮発して買ったミシン。
ほとんどの人は押し入れに閉まいこんで忘れてしまいますよ?
今は安いミシンでも壊れやすかったり機能が劣っているということはありません。
まずは安いミシンを使い倒してみて、それでもお裁縫が楽しくなってきた方なら、その時に初めて良いミシンを購入するほうが絶対いいんです。
最初は1万円台~3万円前半までの低価格のコンパクトミシンを選びましょう。
洋裁の腕が上がって子供服やワンピースなど作りたくなった場合でも、以下のミシンなら洋裁が十分に楽しめます。
メーカーはブラザーがお薦めです。
低価格で安く軽くて便利そうだからといって小さすぎるコンパクトミシンを選ぶと、バッグ等を縫う際にミシンが軽すぎて動いてしまいます。
ご注意ください。
2.せっかくだからミシンを勉強して子供服を作ったりしてみたい/バッグや布雑貨を作ってみたい場合
初心者用ミシンよりワンランク上のコンピューターミシンがお薦めです。
まず必要な縫製機能があるか確認します。
例えば糸の粗さ(縫い目の大きさ)を自由に調整できるタイプがいいと思います。
フットコントローラーとミシンテーブルもあると便利ですね。
使いやすさとある程度長く使える頑丈さ、性能の良さを考慮して選びましょう。
毎日ミシンを出しっぱなしにする方はデザイン性も重視して選びましょう。
値段としては3万円後半~6万円程度のミシンが目安。
メーカーはブラザーに加え、シンガー、ジャノメなどがいいと思います。
※個人的な見解ですがブラザーは初心者さんと高額ミシンに特化している傾向が見られるので、3万円~6万円の層で充実した商品展開をしているシンガーとジャノメがお薦めです。
3.刺しゅう機能でアップリケやこどもの名前など文字を刺繍したい場合
刺しゅう機は高額なので、安い物でも8万円ほどの予算が必要です。
刺しゅう機を購入する方は「ミシンに触るのも刺しゅうも好きで、刺しゅうミシンに理解が無いと使いこなせない」ということを頭に入れて選んでください。
ミシン初心者が手を出すと必ず後悔します。
刺繍ではなくて文字の縫い取り機能だけがあればいいという方なら以下のミシンがお薦めです。
ミシン初心者さんにも十分使いこなせる安心のミシンです。
しかし、
こどもの名前の縫い取りについては入園準備が終わると絶対使わなくなる機能です。
縫い取り機能が不要なら、もっと安く良いミシンはいくらでもあります。
お名前が必要なのは、カバンやお洋服、伸縮性のある靴下など様々。
必要なもの全てに、ミシンで名前の縫い取りをするのは不可能です。
正直、縫い取り機能のあるミシンよりもネームシールのほうが使いやすく間違いがないので、ネームシールをお薦めします。
安いしとにかく簡単。←ここ大事
4.本格的に洋裁もしくはハンドメイド作品を制作したい
これから本格的に洋裁を始める方で新しいミシンに迷っていらっしゃるなら、どこまで本格的にミシンを使いこなしていきたいかを考えながら選びましょう。
家庭用から職業用のミシンまでの中で選ぶことになりますので、ミシンの価格は3万円~8万円強の幅があります。
家庭用ミシンなら中級者~上級者むけのミシンがいいです。
メーカーはブラザー、シンガー、ジャノメといったところでしょうか。
ジャノメは使い心地にクセがあるので、ブラザーを使い慣れている方には使いづらいと思いますが、ブラザーより丈夫で長持ちします。
職業用のミシンなら7万円~9万円前後の予算が必要。
メーカーは信頼のジューキが有名ですね。
以上、ミシン選びに迷わないミシン選びのコツについて書き出してみました。
お役に立てれば光栄です。
ミシンの購入の際に一番心配なことは以下の記事にまとめてあります。
合わせてご覧下さい。
2020年1月 記事内容更新済