ミシンは電化製品です。もちろん保証期間があります。
ミシンの保証期間は1年の場合がほとんどですが、今ではネット販売店を中心に3年~5年保証というところも出てきました。
今日は勘違いしやすいミシンの保証期間・ミシンの経年劣化についてお話したいと思います。
ミシンの保証期間についてのお話
この保証期間が3年とか5年というのはミシン本体の保証期間を意味します。
ネットショップの注意事項を読むと電子部品・電子基板等の保証期間は1年と指定されていますので注意してください。
電子部品等の保証期間が1年というのは、使用してもしなくても時間とともに劣化してしまう部品があるからです。
よくある例を出しましょう。
例えばミシンを購入して一度も使わずに1年経過。
ようやくミシンを使ってみたらミシンが動かない。
調べてもらったら電子部品が劣化していた。という場合、故障は部品の劣化による故障なので保証対象ではありません。
実際に私のお店でミシンを購入されたお客さんが
「買った後、一度も使わずに押し入れにしまったままにしておいた。2年後に初めて動かしたら壊れてた。最初から壊れてたはずだから弁償しなさい」と、怒って押しかけてきたことがありましたが、
(/ω\)しっかりお断りしました。
ミシンの取り扱い説明書には、購入後すぐに動作の確認をするように書いてあります。
お客さんが購入後、すぐに動作確認しない場合、故障がいつのものか特定できないため保障の対象にはならないのです。
ミシンの劣化についてのお話
1万円もしないようなお手頃価格のミシンはだいたい2~3年も経つと調子が悪くなるものがあります。(機種にもよります)
それはミシンの針の軸であるシャフトを支える部品等、力のかかる部分にプラスチックを使用して作られたりしているせいで、ミシンの軸がプラスチックの劣化により少しずつズレていくからです。
こうなると糸調子もミシンのかけ具合も非常に悪くなります。
これについては悪い面ばかりではなく、プラスチックを使用することにより軽量化・低価格化がすすむというメリットもあるでしょう。
もちろん最近の低価格ミシンは劣化も少なくパワフルで厚物も楽に縫えるモノが多いです。
より低価格、よりパワフルで使いやすい、という点からみると低価格ミシンは普段使いするぶんには何の問題もありません。
しかしミシンを酷使するような縫製、例えばデニム・タオル地・キルティングや帆布などを中心にミシンで縫製をされる方には重くて丈夫な職業用ミシンが適しています。
いずれにせよ、ミシンはいずれ劣化します。使わなくても劣化します。経年劣化というのは避けられません。
ただ、縫製内容に適したミシンを選ぶことにより、長く快適にミシンを使用することができるはずです。
作りたいものに合わせて、適したミシンを選んで購入されることをお薦めいたします。
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ミシンの機種については以下のページからどうぞ
2020年1月 記事内容更新済