ミシンのお手入れをすることでミシンをより長く快適に動かすことができます。
今のミシンは油を挿したりする必要もなく、頻繁なお手入れは不要ですが、ミシンを頻繁に使う場合は、ときどきミシンのお掃除をする必要があります。
ミシンの掃除といっても自分で手入れできるのは下釜の部分だけなので簡単です。(ボビンを入れる部分です。)
その他の部分はネジ等で固定されていて開けないので無理にこじ開けて手入れする必要はありません。
壊れちゃいますから。
下釜を掃除をしないとミシンにどんな不具合がでるの?
ミシンは上糸を下のボビンの下にくぐらせて縫製していく構造です。
ここでボビンの下にたくさん糸クズやホコリがあると上糸がホコリをひっかけてホコリと一緒に布を縫っていってしまいます。
糸クズがあると上糸がボビンの下で糸くずに引っかかって縫えなくなることもあります。
特に掃除が必要なのは自動糸切り装置がついている機種
自動糸切り装置の構造を先にご説明します。
自動糸切りのしくみは、下釜の部分に入った上糸と下糸を一緒にかぎ針状の針で引っかけて、固定されているカッターの刃にひっかけて切る、という構造。
このかぎ針状の針を動かしているのは歯車なんですが、この歯車の溝に糸くずやホコリが溜まると歯車同士がかみ合わなくなり歯車が回らなくなります。
すると自動糸切りが動かなくなってしまうのです。
長く使ううちに自動糸切りが使いづらくなってきたとしたら、ホコリが歯車の溝に溜まることで歯車が回らなくなっている可能性が高いのです。
歯車自体は手の届かない部分に設置されていることが多く、直接手入れができませんが、下釜をこまめに掃除することで歯車にホコリや糸くずがつくのを防ぐことができます。
長く快適にミシンを使うためにぜひ、ミシンのお掃除をされることをお薦めします。
ではミシンの掃除を始めましょう
私のミシンはジャノメです。初心者さんには使いづらいかもしれませんが、ジャノメは非常にタフなミシンばかりで使い込むほどに愛着の湧く良いミシンです。
1.ミシンの掃除道具を準備します
付属品としてミシンのねじ回しや掃除用のブラシがついているので取り出して並べておきましょう。綿棒も2~3本用意しておきます。ホコリをからめとるのに便利です。
2.ネジを外します
ミシンが動くと危ないのでミシンのスイッチを切って作業してください。
ネジは小さいので紛失に注意します。
3.カバーを外す
下のカバーを外す際に布抑えも取り外します。慣れないうちは針も取り外すと安全です。
カバーを外したところです。
ここで、ボビンをいれる下釜も外します。ミシンの構造上、下釜の下に大量のホコリがはいってしまいます。まずはここを掃除します。
下釜を外す際には入っていた方向を必ず覚えていてください。心配なら携帯で写真を撮っておきましょう。
無理やり入れてもハマりませんし、故障の原因になります。
隙間のホコリもすべてかき出してしまいましょう。
ホコリをとったらお掃除終了です。所要時間5分。簡単です。
4.下釜に欠けがないか確認してから元の場所に入れます
下釜はメーカーによって形が違います。ジャノメはこの形。
私の経験ではブラザーミシンなどではシャフトがズレやすい傾向があり、下釜の黒い部分に針が突き刺さることがあります。
針が突き刺さった跡のある下釜は新しいものに交換するのがベストですが、欠けたりしていなければそのまま使うことも可能です。
針の穴が開いている釜は裏側にひっくり返して針の穴が尖っている(バリがでている)かどうか確認します。
バリが出ている場合、上糸がバリに引っかかってしまい縫製がスムーズにできなくなるので、バリをとってしまいます。
触ってみて糸が引っかからない平らな状態になるようにしてください。
ミシンの手入れの頻度
ミシンは糸くずや布のホコリをため込みやすいので、毎日のようにミシンを使われる方は1か月に1度は手入れするのが理想です。
月に数回程度の方は年に1回、年に数回程度の方は2年に1回程度は手入れしましょう。
布や糸は皆さんが想像している以上にホコリがでます。
こまめな手入れで快適なミシン環境を整えることで、ミシンを快適に長く使い続けることができます。
以上、ミシンのお手入れについてお話いたしました。
ミシン関連記事
手芸用品関連記事
2020年1月 記事内容更新済